子どものSNSトラブル、親はどう備える?アディーレ法律事務所が高校PTAへ伝える ネット時代の法教育

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~「被害者」にも「加害者」にもなり得る境界線。子どもたちを守るための実践的リスクマネジメント~

アディーレ法律事務所は、未来を担う子どもたちの「知らないことで損をする状況」をなくす「子どもたちを守る法教育プロジェクト」の一環として、12月6日(土)に奈良県の橿原オークホテルにて開催された「奈良県高等学校PTA協議会Cブロック校役員研修会」にて子どものインターネットトラブルに関する講演を行いました。


本講演会は、子どもたちを取り巻くインターネット環境の変化に伴い、事件・トラブルに巻き込まれる事案が頻発している現状を受け、奈良県高等学校PTA協議会Cブロックにより企画されました。


当日は、同県内の高校9校から校長先生とPTAの方々19名が参加され、アディーレ法律事務所の「子どもたちを守る法教育プロジェクト」リーダーを務める長井弁護士による講演に熱心に聞き入る様子が見られました。


講演概要

長井弁護士は、「防ごう!子どものインターネットトラブル」と題し、TikTok、Instagram、LINE、X(旧Twitter)といった主要なSNSごとの具体的な危険性と、それらを未然に防ぐための対策を、法律の専門家の視点から詳しく解説しました。


【インターネットトラブルの現状と潜む危険性】

講演では、まず子どものインターネットトラブルの現状と法的リスクに焦点を当てました。なりすまし、誹謗中傷、個人情報漏洩、著作権侵害といった、投稿者と閲覧者の双方に潜むSNSの危険性を具体的に紹介しました。また、SNSいじめ、リベンジポルノ、フリマアプリでの金銭トラブル、闇バイトへの誘いといった深刻な事案を取り上げ、その法的責任(損害賠償責任等)について実際の裁判事例を交えて詳しく解説しました。


【トラブルを未然に防ぐ!具体的な防御策と緊急時の行動指針】

次に、これらの問題に対する具体的な防止策と行動指針を提示しました。加害者・被害者にならないためのプライバシー設定やDMの拒否、安易な拡散の禁止といった行動指針を解説したほか、万が一トラブルに巻き込まれた場合の相談窓口(総務省、法務省、警察、法テラスなど)を案内しました。そして、「困ったことがあったら一人で抱え込まず、大人に相談するよう子どもたちへ伝えてほしい」と強調しました。


参加者からのコメント

講演後には、奈良県高等学校PTA協議会Cブロックの会長よりコメントが寄せられました。

「私たち親世代に経験がないスマホ・SNSの世界で、子どもたちは今、親よりも詳しい状況です。まずは私たちもしっかり勉強して情報をアップデートし、子どもたちに寄り添っていかなければならないと感じました。また、子どもたちが「被害者」と「加害者」のギリギリのラインにいるかもしれないことを認識し、トラブルに遭った際は保護者や学校、公的機関へ相談する勇気が不可欠であることを再確認できました。本日の講演で得た知識を無駄にせず、子どもたちと共に安全に、そして賢くデジタル機器を活用していけるよう、役立てていきたいと思います。」


アディーレの「子どもたちを守る法教育プロジェクト」

アディーレは2022年4月以降、全国で累計60回以上(2025年9月現在)、子ども・学生向けなどの法教育活動を実施してまいりました。未来を担う若者が、法律を知らないことで不利益を被ることのないよう、今後も「何もしないからの解放を子どもたちへ」という理念のもと、教育現場や関連団体と連携し、積極的な啓発活動を継続してまいります。

<講演会スケジュール>
2026年
1/16(金) 澤木瑛美弁護士(愛知県弁護士会)「職業講和会」愛知県内・中学校
1/20(火) 長井健一弁護士(大阪弁護士会所属)「SNSセミナー」福岡県内・中学校